Discordサーバー運営者の皆様、こんにちは。サーバーの盛り上げに欠かせない要素といえば、やはり「音楽」ではないでしょうか。
かつてはRythmやGroovyといった巨頭が存在しましたが、現在では多くの音楽Botがサービスの縮小や停止を余儀なくされています。そんな「音楽Bot戦国時代」とも言える現在において、圧倒的な機能性と利便性でユーザーの心を掴んで離さないBotが存在します。
それが今回ご紹介する「Jockie Music(ジョッキーミュージック)」です。
本記事では、このJockie Musicがなぜこれほどまでに支持されているのか、その魅力から導入方法、そして使いこなし術までを、初心者の方にも分かりやすく解説します。
はじめに:Jockie Musicとは何か
Jockie Musicは、高機能かつ多機能なDiscord用音楽Botです。単に音楽を再生するだけでなく、複数のBotを同時に稼働させたり、音楽クイズ機能(Guess The Song)を搭載していたりと、エンターテインメント性に富んでいるのが特徴です。
多くの音楽BotがYouTubeの規約変更などの影響で姿を消す中、Jockie MusicはSpotifyやApple Music、SoundCloudなど多様なプラットフォームに対応し続けており、その安定性は現存するBotの中でもトップクラスと言えます。
なぜJockie Musicが選ばれるのか:4つの大きなメリット
私が数ある音楽Botの中でJockie Musicを強く推奨する理由は、大きく分けて4つあります。
- 最大4つのBotを同時に導入できる「マルチインスタンス」
これがJockie Music最大の特徴であり、最強のメリットです。
通常、1つのサーバーに同じBotは1体しか導入できません。そのため、「雑談部屋」で音楽を流しているとき、「ゲーム部屋」のメンバーは音楽を聴けない、あるいは別のBot(FredBoatなど)を導入しなければならないという不便さがありました。
しかし、Jockie Musicは「Jockie Music (Blue)」「Jockie Music (Red)」「Jockie Music (Green)」「Jockie Music (Yellow)」というように、機能は同じでも別アカウントとして扱われるBotが4体(プレミアムを含めればそれ以上)用意されています。 これにより、1つのサーバー内で「Blueは雑談部屋」「Redは作業部屋」といった具合に、複数のボイスチャンネルで同時に別々の音楽を再生することが可能になります。大規模サーバーや、複数のグループが活動するサーバーでは、この機能が劇的に役立ちます。
- 圧倒的な対応プラットフォームの広さ
多くのユーザーはSpotifyやApple Musicでプレイリストを作成していることでしょう。
Jockie Musicはこれらのリンクを読み込み、再生することができます。 特にSpotifyのプレイリスト対応は優秀で、URLを貼り付けるだけで、普段聴いているお気に入りのリストをDiscord上で即座に再現できます。
他にもSoundCloud、Vimeo、Mixcloudなどに対応しており、音源に困ることはほぼないでしょう。
- 大盛りあがり間違いなしの「イントロクイズ機能」
Jockie Musicはただ音楽を流すだけではありません。「Guess The Song」という、いわゆるイントロクイズ機能が標準搭載されています。 特定のプレイリストを指定してゲームを開始すると、Botが曲を流し、ユーザーがタイトルやアーティスト名をチャットで回答してポイントを競います。これがサーバーのイベントや、暇つぶしのコンテンツとして非常に優秀です。音楽好きが集まるサーバーであれば、これだけで数時間は遊べるほどのポテンシャルを秘めています。
- 視覚的に操作できるWebダッシュボード
コマンド操作が苦手な方でも安心してください。Jockie Musicには洗練されたWebダッシュボードが用意されています。ブラウザからBotの設定を行ったり、音量調整やイコライザー設定を視覚的に行ったりすることが可能です。
導入編:Jockie Musicをサーバーに招待しよう
それでは、実際にJockie Musicを導入する手順を解説します。
ステップ1:公式サイトへアクセス
まずはGoogleなどで「Jockie Music」と検索し、公式サイト(jockiemusic.com)にアクセスしてください。
ステップ2:招待するBotの色を選ぶ
トップページには「Invite」というボタンとともに、Blue、Red、Green、Yellowといった色の選択肢が表示されます。 初めて導入する場合は、基本となる「Blue」を選べば間違いありません。もし、すでにBlueを導入済みで、2台目が欲しい場合は「Red」を選んでください。機能に違いはありませんので、好きな色を選んで構いません。
ステップ3:認証と権限の許可
Discordの認証画面が表示されます。「サーバーを選択」のプルダウンから導入したいサーバーを選び、「はい」をクリックします。 必要な権限が表示されますが、基本的にはデフォルトのままで「認証」を押してください。特に「管理者」権限を与えておくと、後のチャンネル設定などがスムーズですが、セキュリティポリシーに合わせて調整しても動作します(ただし、ボイスチャンネルへの接続権限や発言権限は必須です)。
これで導入は完了です。サーバーのメンバーリストにJockie Musicが表示されていれば成功です。
基本操作編:まずは音楽を流してみよう
導入ができたら、実際に音楽を流してみましょう。Jockie Musicのデフォルトのプレフィックス(コマンドの最初につける記号)は「m!」です。
音楽を再生する:m!play
最も基本的なコマンドです。「m!play」の後に、曲名またはURLを入力します。
例:m!play ◯◯(曲名) 例:m!play https://open.spotify.com/track/xxxxx
ボイスチャンネルに参加していない状態でこのコマンドを打つと、Botは自動的にあなたが参加しているボイスチャンネルに入ってきます。
再生を一時停止・再開する:m!pause / m!resume
急な離席などで音を止めたいときは「m!pause」、再開するときは「m!resume」を使います。
曲をスキップする:m!skip
流れている曲を飛ばしたいときはこのコマンドです。
再生を停止し、Botを切断させる:m!leave
または m!stop 音楽鑑賞を終わりにする時は、「m!leave」と入力すればBotはボイスチャンネルから退出します。
現在の再生リストを確認する:m!queue
予約されている曲の一覧を表示します。長時間の作業用BGMなどを入れた際に、次になにが流れるかを確認するのに便利です。
応用編:Jockie Musicを使いこなすテクニック
基本操作に慣れてきたら、さらに便利な機能を使ってみましょう。ここからは、サーバー運営者必見の応用テクニックを紹介します。
テクニック1:プレフィックスの変更
デフォルトの「m!」は入力しやすいですが、他のBotと被ってしまったり、独自の記号に変えたかったりすることもあるでしょう。 「m!prefix 設定したい記号」で変更が可能です。 例:m!prefix ? これで次回から「?play」のように操作できるようになります。
テクニック2:イコライザーとオーディオエフェクト
Jockie Musicは音質調整機能も充実しています。 「m!bassboost」コマンドを使うと、低音を強調した迫力あるサウンドに変更できます。また、「m!nightcore」などのエフェクトも用意されており、曲の雰囲気をガラリと変えて楽しむことができます。 「m!volume 1-100」で音量調整も可能ですが、無料版では最大音量などに制限がある場合があります。
テクニック3:イントロクイズ(Guess The Song)の開催
先ほどメリットで触れたクイズ機能の遊び方です。 コマンドは「m!guess」です。 単に「m!guess」と打つだけでもスタートできますが、特定のジャンルで遊びたい場合はプレイリストを指定します。
例:m!guess gold https://open.spotify.com/playlist/xxxxx (goldは、回答までの時間を指定したりする引数を入れることもできますが、最初はシンプルにスタートしてみましょう)
ゲームが始まると曲が再生されます。チャット欄に正解だと思う曲名を入力してください。正解するとBotが反応し、ポイントが加算されます。終了したいときは「m!end」と入力します。
Webダッシュボードの活用方法
コマンド操作を覚えるのが大変というメンバーのために、WebダッシュボードのURLを共有しておくのも一つの手です。 公式サイトからログインし、「Dashboard」へ進むと、導入しているサーバーの一覧が表示されます。 そこからサーバーを選択すると、現在再生中の曲のコントロールパネルが表示されます。
Player(プレイヤー)タブ
ここでは、再生、停止、スキップ、音量調整、リピート設定などがアイコンをクリックするだけで操作できます。まるでスマホの音楽アプリを操作しているような感覚でBotを制御できるため、コマンド操作が苦手なスマホユーザーにも非常に好評です。
Settings(設定)タブ
ここではサーバー固有の設定を変更できます。 例えば、「DJ Role」の設定です。誰でも自由に曲をスキップできてしまうと、荒らし行為に繋がる可能性があります。そこで、特定のロールを持っている人だけが操作できるように制限をかけることができます。 また、「Default Volume」を設定しておけば、Botが入ってくるたびに毎回音量を調整する必要がなくなります。
よくあるトラブルと対処法
どれだけ優秀なBotでも、トラブルはつきものです。よくある質問とその解決策をまとめました。
Q. Botがボイスチャンネルに入ってこない
A. 権限設定を確認してください。Botに対して「ボイスチャンネルへの接続」と「発言」の権限が許可されている必要があります。また、チャンネルごとの人数制限(ユーザー数制限)が満員になっていないかも確認しましょう。Botも1人のユーザーとしてカウントされます。
Q. 再生しようとするとエラーが出る
A. YouTubeのリンクを直接貼っていませんか?現在、多くの音楽BotでYouTubeの直接再生機能が制限されています。Spotifyなどのリンクを使用するか、曲名検索で試してみてください。
Q. 途中で音が途切れる(ラグがある)
A. Discordのサーバーリージョン(地域設定)とBotの接続状況による影響が考えられます。または、Bot自体のサーバー負荷が高い時間帯かもしれません。そんな時こそ、Jockie Musicの「マルチインスタンス」の出番です。現在使用しているのがBlueなら、RedやGreenなど別の色のBotに入れ替えて試してみてください。これで改善することが多々あります。
プレミアムプランについて
Jockie Musicは無料でも十分に高性能ですが、月額支援(Patreon)を行うことでプレミアム機能が解放されます。 主な特典は以下の通りです。
24時間365日再生(24/7モード)
通常、ボイスチャンネルから人がいなくなるとBotは自動的に退出しますが、プレミアム版では誰もいない状態でもチャンネルに居座り続けることができます。これにより、サーバーに入った瞬間にBGMが流れている、という環境を作れます。
追加のBotインスタンス
WhiteやOrangeといった、無料版では使えない色のBotを追加で導入できます。超大規模サーバーで、5チャンネル以上で同時に音楽を流したい場合に有効です。
高品質オーディオと詳細な音量設定
よりクリアな音質での再生や、さらに細かい音量コントロールが可能になります。
サーバーの規模が大きくなり、よりリッチな音楽体験を提供したいと考えた時には、プレミアムプランの検討をおすすめします。数ドルの支援でサーバーの質が格段に向上するため、コストパフォーマンスは非常に高いと言えます。
まとめ:Jockie Musicでサーバーライフを豊かに
以上、Jockie Musicの魅力と使い方について解説してきました。
Discordにおいて「音楽」は、沈黙を埋めるBGMであり、会話のきっかけであり、時にはみんなで盛り上がるメインコンテンツにもなります。 Jockie Musicは、その全てを高いレベルで満たしてくれる稀有なBotです。
特に「複数のチャンネルで使い分けたい」というニーズに応えてくれるBotは、現状Jockie Music一択と言っても過言ではありません。「Blue」や「Red」といった複数のBot達が、あなたのサーバーの各部屋でそれぞれの色を添えてくれることでしょう。
さあ、まずは公式サイトへアクセスして、青色の「Jockie Music (Blue)」を招待するところから始めてみましょう。
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